朝日新聞報道写真集 2019

朝日新聞報道写真集 2019 の詳細

日常生活に追われていますと、つい昨年に起こった出来事でも忘却の彼方へと移行していった事件やイベント、災害などが沢山あります。人間は忘れっぽいもので、当方も同様ですが、昨年の出来事を振り返りながら反芻し、頭に定着させる意味でも本ムックのような報道写真集の存在意義はあると言えるでしょう。2018年の1年間におこった国内外のニュースを、カラー・モノクロ写真と説明で網羅した報道写真集でした。最初の48ページがカラー、残りがモノクロ写真でした。写真だけでなく、新聞で報道された記事も掲載してありますので、2018年を振り返るムックとしての役割は果たせますし、将来、何かでその年の出来事を調べる際の写真資料になると思っています。巻頭のカラー写真記事で取り上げられた「西日本豪雨」は忘れられない天災の一つです。台風21号、北海道胆振東部地震など災害の多い年でした。報道写真を眺め、記事を読み、あらためて被害の大きさを振り返りながら脳裏に刻みました。平昌オリンピックの日本人選手の活躍は嬉しいニュースの代表でした。表紙の羽生結弦選手の素晴らしい演技は感動的でした。18pの見開きに金メダルの演技が掲載してありました。「けがからの復活羽生連覇」のキャッチコピーが光ります。記憶は薄れていきますが、写真を眺めることで思い出も蘇ってくるわけです。報道写真集の効用はそこにあるのでしょう。49ページに以下のような目次が掲示されていました。内容の確認の意味合いもありますので、ご参考までに大きなみだしを載せます。それ以外のラインナップは本誌を確認してください。西日本豪雨。各地で観測史上最多の降水量を記録 台風21号が猛威。関西空港が冠水 北海道胆振東部地震。国内初の「ブラックアウト」 平昌五輪・パラリンピック サッカーW杯、日本代表が決勝トーナメント進出 「二刀流」大谷翔平、大リーグ新人王に 史上初の米朝首脳会談 米カリフォルニアで山火事/米国めざす移民キャラバン 日産自動車・ゴーン容疑者を逮捕 辺野古、土砂投入築地から豊洲へ遠い難民認定。さいたま市に住むクルド人一家マイクロプラスチックごみの脅威東日本大震災・原発事故から7年Photo Story 現代の世相を写真で紡ぐストーリーなど。たかだか1年前のニュースになりましたが、これを見ると昨年もかなりの事件、事故、災害等が話題に上ったのを再確認できます。その年代の出来ごとの整理や振り返りに必要な出版でしょう。写真は記憶の再現に必要なアイテムですから。この「朝日新聞報道写真集」はニュースの缶詰のような意味合いを持っていました。ラストの172ページ以降に記された鬼籍に入られた方々の写真を眺めながら、実に多くの先達が亡くなられたのを思い起こしています。それぞれの方の在りし日のポートレイトは、時代を生き抜いた先達の誇りのように受け取りました。