THIS IS JAPAN :英国保育士が見た日本 (新潮文庫 ふ 57-1)
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THIS IS JAPAN :英国保育士が見た日本 (新潮文庫 ふ 57-1) の詳細
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ブレイディさんの本第四弾（私が読んだ順）。日本で生まれ育ち、英国でキャリアをスタートした著者が語る日本の現状。日本人の価値観を理解しつつも、外から見て日本社会のおかしいところを指摘する、ありがちな本かと思いきや…筆者の視線はあくまでも“地べた”から。展開されるのは文化的な日本論ではなく、日本人が目を背けたくなるようなディープな社会問題を忖度せず、筆者がが見たまま、感じたまま書いた骨太なルポルタージュである。これまでの筆者の英国の社会問題に関しての著作は、物理的な距離が心理的距離に少なからず影響するのか、心を痛めつつも割と冷静に読めたが、日本国内の社会問題となると重い。沈みがちな気分で読進めたが、エピローグで一転。貧富のるつぼとのような日本でありそうで決してありえないようなユートピア的光景に心を打たれ、筆者の感情にシンクロした。ブレイディさんの愛するロックの精神には体制批判がある。彼女はまさに真のロッカーだ。
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